「それぞれの生活の中で、ここに関してだけは、ゆとりを持ちたいという点が誰しもありますよね」(若林さん)

茂田)自分が欠点と思う部分を気にし過ぎて、マイナスのループに入っていろんなものを使ってしまう。食に関しても同じですよね。ダイエットのためとか、きっかけはさまざまと思いますが、巷の食事法みたいなものを追えば追うほど、栄養素が偏ったりすることがないか心配です。よく乾燥肌になる人は、血中コレステロール濃度が低過ぎる人が多いといわれるんです。これは、保湿に必要なセラミドがコレステロールから作られるからですが、やはり肌の乾燥に悩む方のお話を聞くと食生活でコレステロール源となる食べ物が不足していたりするんですよね。

MANAMI)私も本当に、お肉を食べる機会が減ると肌がガッサガサになっちゃうので、週に2回くらいはステーキを食べちゃったりします。

茂田)体が自然と求めますよね。チアシードにせよ、ココナッツオイルにせよ、いろいろな食材が流行りますが、バランスが大事ですよね。もうちょっと、頭でっかちにならず、体の声を聞いて食べても良いと思うのですが…。

MANAMI)トレンドとか新しい成分とか、何か強く掲げられた商品がそこにあると、消費者はなんとなくそこに目が向いてしまう。ただそこでちょっと立ち止まって、自分がどんなことに悩んでいるかはわかっているだろうけど、もう一歩踏み込んで、本当の自分の肌質はどうなのか、自分が使っている化粧品がどういったしくみで肌に働いているのか、それをどういうチカラ加減で使っているのか、そういったことにも一度フォーカスしてみて欲しいです。

茂田)これだけ情報があふれていると、女性にとってさぞ誘惑が多いことは承知の上ですが、そうなっていくことを願っています。

MANAMI)「コラーゲンって大事よね」とか、美容に良いといわれる成分については詳しい人が増えているなかで、肌のターンオーバーやバリア機能のしくみ、自分の体質や肌質のことを冷静に分析するような、そういう知識は不足している人がまだまだ多いと思います。

茂田)自身は、肌の土台となっている真皮のエイジングについてはスキンケアでどうこうするのは、現段階では無理だと思っていまして。年齢とともに出てくるシミ、シワをそのレベルから消そう、そこまで化粧品を届かせようとすると、肌にそなわっているバリア機能を壊すようなことをしないとならない。安全性を守った上でスキンケアにできることは、どれだけメイクのりの良い整ったキメにできるか,肌表面をつくれるか、だと思っています。

MANAMI)日本の女性は、コンプレックスありきで、必要以上にメイクし過ぎている人がまだまだ多いと思うんです。私としては、このシミがとにかくイヤだからコンシーラーを使って完璧に消し去るテクニックは…というよりは、ちょっとのシミなら、スキンケアで肌を整えた上で、チークをさっと入れて顔色を良くしたら目立たないのよ、というアプローチをおすすめしたいですね。

茂田)昔の人が考えた、スキンケアを指して基礎化粧品、という言葉はよく言い得ていますよね。キメを整えて、メイクが映えるような基礎をつくるという…。

茂田氏

MANAMI)そうですね。自分の肌のここがイヤ、あそこがイヤというところからスキンケアやメイクを駆使するのではなくて、スキンケアで肌のターンオーバーが適正になるようサポートして、メイクで個性を活かす、それぞれの役割で補いあっていくのが良いのかなと思います。みなさんの参考になるお話ができていれば良いのですが…

茂田)いえいえ、十分にお聞きできました!今日はお忙しいなかありがとうございました。

MANAMI)こちらこそ、ありがとうございました。

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