「ハーブ=ゆとりのある人が楽しむものという印象を持ち続けているのはソンですよね」(茂田)

茂田氏 茂田)あらためてお聞きすると、本当になるほど、と頷いてしまいます。お聞きするほどに"ハーブ=ゆとりのある人が楽しむもの"という一般的な印象を持ち続けているのはソンですよね。なんとなくセレブな奥さまの間で人気の嗜みというか、私自身も以前はそんなイメージをうっすら持っていたかもしれませんが。今回ご一緒させて頂いて、若林さんのレッスンは男性の私からしても面白いし「こんなにカジュアルにハーブって楽しめるんだ」と目からウロコが落ちました。気軽なハーブティーあたりから、もっといろんな方にハーブをインナーケアに取り入れてもらいたい!と思いました。例えばですが、ストレスフルなキャリアウーマンの方向け、共働きかつ子育てが加わって時間に余裕のないワーキングマザーの方向け、忙しく働く女性層におすすめのハーブの取り入れ方というのはありますか?

若林)忙しさに合わせて、となるとなかなか難しいのですが、ライフスタイルに取り入れるにあたってのコツというのがひとつあります。レッスンに来られた方にも提案していることですが「ひと鉢でいいので、窓辺にハーブを置いてみませんか?」ということです。先ほどお話したようにハーブは生き物なので、ハーブとの共生がはじまったら、そこからはもう生活の中で自ずと広がっていってくれます。共働きでそれなりに忙しく働いていたところに、お子さんが産まれてもっと忙しくなるといったステージの変化があった時にも、窓辺にハーブがあることでちょっと触れてその香りに癒されたり、少し時間があればそれを手折ってハーブティーにしたり、ドライにして煮込み料理に入れてみようとか、楽しみ方はいろいろあります。ひと鉢のハーブが、その人のライフスタイルに合わせて、生活を彩るものになったり、香りを楽しんだり味わうものになったり、もっと発展すると染め物に使ったり、季節のお便りに添えるものになったりします。それこそ、その人その人の時間の余裕にフィットするように、ハーブの使い方というのは変わっていきます。

茂田)鉢植えで楽しむことで、ハーブの多様性がより引き出されるという感じですね。

若林)はい。たくさんの種類を扱うのは大変かもしれませんが、ガーデニングショップに立ち寄ってちょっと触れてみて「これ、いい香りだな」とか「このハーブ、なんだか可愛いな」でもいいので、そのひと鉢を買ってくる、そんな気軽さで良いんです。そこからどうやって育てたら良いのだろう?という興味は自然と湧いてくるので。もちろん、世話をするのも忘れてしまうくらい忙しい方、学生さんとかであらゆる点において余裕がないようであれば、ドライハーブのティーバッグでお茶を飲むとか、気になった時にハーブを手にする程度で十分だと思います。ハーブは生活のうるおいの部分、プラスの部分なので無理に触れる必要はありません。ただ、前もってハーブの楽しさや知識を持っていれば、ハーブが視界に入ってきやすくなりますので、そこを伝え広めるのが私の役目かなと思っています。

茂田)ここまで植物に精通していらっしゃるスペシャリストの若林さんが、「ネスノ」を気に入ってくださったことは本当に嬉しいことでした。というのも「ネスノ」は植物成分やオーガニックをうたったブランドではないので、開発を担当している私は「茂田さんは、アンチ植物成分、アンチオーガニックコスメなんですよね?」と誤解されることが多いんです。実際は「植物由来だから、肌につけても絶対安全でやさしいとは言い切れないよね?」というスタンスなだけなのですが。やはりネスノのポリシーを若林さんにお話する時は、ドキドキしました。植物療法に携わられていますし、料理家の方などとお話する時も、みなさん素材を重視されますから傾向として植物成分の良さ、オーガニックであることにこだわられる方が多いだろうと。それが、若林さんはネスノのスキンケアの考え方にすんなり共感してくださって。しかもその後、若林さんがオーナーを務めるカフェシード(京都のハーブティーとスコーンの京町家カフェ)でお取り扱いのご提案を頂けたのも光栄でした。今日はその共感してくださったポイント、いち女性としてお化粧品に対しての考えもお聞かせ頂けますか?

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