第6回 体と心がよろこぶ、春の薬膳おやつ

おうちで簡単 薬膳ティータイム


2014年の春から始まる新連載は、気になる薬膳食材を使った「お茶とおやつ」がテーマです。
薬膳食材に興味があって勢いで買ってはみたものの、どうやって使っていいか分からず、結局使い切れずに賞味期限を切らしてしまった…という話も度々耳にしますし、かくいう私もこの失敗を何年もくり返してきました。せっかく買った薬膳食材も、ただ保存しているだけでは意味がない! わかっちゃいるけど、薬膳を知識としてだけでなく、生活に馴染んだ習慣にまで落とし込むには、ちょっとした工夫やアイデアも必要ですね。
今回の連載では、みなさんの気になる薬膳食材を出来るだけ手軽に使えて、かつなるべく違和感なく美味しく楽しめるレシピをモットーにそれぞれの季節にあった、体と心にやさしいお茶とおやつをご提案してまいります。
仕事や家事に疲れてちょっとホっと一息つきたい。そんなときに簡単に作れて、食べると自然と笑顔が出る、罪悪感なく食べられる薬膳おやつと薬膳茶。なによりこんなズボラな私でも作ることができるレシピばかりですので、お菓子づくりなんて私には無理? と思っているかたも、ぜひ気軽に試してみてくださいね。

豆乳甘酒ゼリーといちごクコの実ソース
材料(4人分)
  • ●豆乳甘酒ゼリー
  • 豆乳 200cc
  • 甘酒 150cc
  • お湯 50cc
  • 粉ゼラチン 5g
  •  
  • ●いちごクコの実ソース
  • いちご 10粒程度
  • クコの実 大さじ2
  • きび砂糖 大さじ1
  • はちみつ 大さじ1
  • レモン汁 少々
  • 水 100cc
作り方
80℃くらいのお湯に粉ゼラチンを加えてよくとかす。
小鍋に、豆乳と甘酒を加えて弱火で40℃くらいになるまで温める。
1と2を合わせてよく混ぜたら、容器に流し入れ冷蔵庫で冷やし固める。
いちごはへたをとり、四等分に切る。クコの実はさっと水洗いする。
4ときび砂糖、蜂蜜、水を小鍋に入れて弱火で15分程度煮る。
アクをとり、仕上げにレモン汁を加えひと煮立ちさせる。
3に、いちごクコの実ソースをかけたら出来上がり。
いちごクコの実ソースはパンなどにぬって食べても美味しいです。
杏仁豆腐にのっていたり、スーパーでも簡単に手に入る身近な薬膳食材として馴染みの深いクコの実ですが、五臓の肝と腎の働きを補い滋養強壮効果や老化防止の働きが期待できます。また、目の疲れを癒して視力減退の改善にも役立つので、パソコン仕事やスマホなどで目を酷使しがちな現代女性には必須の薬膳食材と言えるでしょう。
クコの実は比較的どんな体質の方にも合いますが、一日15~20gを限度に、体にいいからといって過食しすぎないようにしましょう。
購入場所
スーパーの中華食材コーナーなどで購入できます。
ミント菊花茶
材料(2人分)
  • ミント(生葉) 2g
  • 菊花 8輪
  • 熱湯 2カップ
作り方
ポットにミントと菊花を入れ、熱湯を注いで2分程度蒸らし香りが出たら出来上がり。
体にこもった熱を鎮め、解毒の働きのある菊花は、頭痛やめまい、のぼせ、目の充血やかすみ目、ドライアイなどの症状に効果的。イライラを鎮める働きもあります。
購入場所
漢方相談薬局など
ニホンドウ漢方ブティックオンラインショップ
鳥海明子さん
文章・レシピ製作 鳥海明子さん
国際薬膳師/調理師/フードコーディネーター。漢方相談薬局での薬膳レシピの考案や、助産院 で賄いとしてお母さんと赤ちゃんのためのごはんを作ってきた経験を活かし、現在は日々の暮らしのなかで実践できる養生の場として「鳥の巣」を主宰。著書に『ひとりごはんの薬膳レシピ』(誠文堂新光社)、『女性力を高める薬膳ごはん~心とからだを元気にする養生の知恵』(マイナビ)。
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